JBCA学会員 柴田真一のワンポイントビジネス英語レッスン Vol.2-1

プレゼンテーションで聞き手を引き付けるコツ(1)

プレゼンテーションというと、TED Talkのような大勢の人を前にしたプレゼンをイメージしがちですが、ミーティングで行う提案や報告、極端に言えば、初対面の人たちの前での自己紹介も一種のプレゼンと言えます。

さて、プレゼンテーションは出だしが肝心と言われますが、聞き手の興味を引き付けるにはどんなひと言が効果的なのでしょうか。

まずは、質問することです。
What if you were given an opportunity to live in your favorite city on earth? Which city would you choose and why?
もし、地球上で最も好きな都市に住む機会を与えられたとしたらどうするか、どの都市を選ぶか、その理由は何か?と短い中に3つの質問が含まれています。What if~?(~だとしたらどうか?)という質問に続けて、Which city? Why?と畳みかけることで、相手は自分事として考えるようになります。

Did you know that the healthy life expectancy in Japan is way over 70 for both men and women?
日本の健康寿命は男女ともに70歳をはるかに超えていることを知っているか?という質問ですが、相手はそこまで高年齢と思っていないときなどに、とても効果的です。相手が知らないようなこと、答えに意外感があることなどを質問にしてみるといいですね。

質問を投げかける効果は何でしょうか? と、私はいま皆さんに質問をしています(笑)。質問をされると、自分に語り掛けてくれているような親近感が湧くとともに、自分も一緒になって考えてみよう、相手の意見も聞いてみよう、という気持ちになるのではないかと思います。


柴田真一先生

神田外語大学グローバル・リベラルアーツ学部特任教授、キャリア教育センター長、特任教授
NHKラジオ『ビジネス英語』講師

みずほフィナンシャルグループ、目白大学教授・英米語学科長を経て現職。上智大学外国語学部卒。ロンドン大学大学院経営学修士(MBA)。国際ビジネスコミュニケーション学会(JBCA)広報委員。
銀行員としてのロンドン15年、ドイツ5年の海外勤務経験を活かし、大学では、ビジネス英語、グローバルキャリアに関わる授業を担当。著書に「入門ビジネス英語シンプルフレーズで相手を動かす!初めてのビジネス英会話』、『入門ビジネス英語 10億人に通じる! やさしいビジネス英会話』(NHK出版)、『英会話 仕事がうまくいくキーワード100』(青春文庫)などがある。